【MLB】ジャイアンツで継続中の「2つの記録」 20年近く埋まらない「バリー・ボンズの穴」
ジャイアンツでは1990年代前半から2000年代後半にかけて、メジャー歴代最多となる通算762本塁打を誇るバリー・ボンズが不動の正左翼手として君臨していた。ボンズはジャイアンツに在籍した15シーズンで586本塁打を記録。1993年から2004年まで12年連続で33本塁打以上を放った。また、ひざの故障で長期離脱した2005年を除き、1993年から2007年まで毎年、左翼手として開幕スタメン入り。ジャイアンツではボンズ引退後、その穴を埋めることができず、「2つの記録」が継続中となっている。 1つは開幕戦の左翼手が毎年変わっているということだ。ジャイアンツは2007年以降の17シーズンで17人の選手が左翼手として開幕スタメンに名を連ねている。MLB公式サイトのサラ・ラングス記者によると、これは1937年から1955年まで19シーズン連続で毎年異なる選手が左翼手として開幕スタメン入りしたオリオールズに次ぐ歴代2位タイの記録だという。ファーハン・ザイディ編成本部長はマイケル・コンフォートを正左翼手として起用する方針を明らかにしており、もしコンフォートが左翼手として開幕戦にスタメン出場した場合、18年連続で歴代単独2位の記録になる。 ◆ジャイアンツの開幕戦左翼手 2007年:バリー・ボンズ 2008年:デーブ・ロバーツ 2009年:フレッド・ルイス 2010年:マーク・デローサ 2011年:パット・バール 2012年:オーブリー・ハフ 2013年:アンドレス・トーレス 2014年:マイク・モース 2015年:青木宣親 2016年:アンヘル・パガン 2017年:ジャレット・パーカー 2018年:ハンター・ペンス 2019年:コナー・ジョー 2020年:アレックス・ディッカーソン 2021年:オースティン・スレイター 2022年:ジョク・ピーダーソン 2023年:ブレイク・セイボル もう1つは2004年のボンズ(45本塁打)を最後に、シーズン30本塁打以上を記録した打者が現れていないということだ。ほかの29チームは2019年以降の直近5シーズンで少なくとも1人はシーズン30本塁打以上を記録している。ところが、ジャイアンツは直近5シーズンどころか、19シーズン連続で30本塁打以上の打者が不在なのだ。今季は大砲ホルヘ・ソレアが加入。2019年に48本塁打、昨季も36本塁打をマークしたスラッガーがこの記録を止めることができるか注目される。 ◆ジャイアンツのチーム最多本塁打選手 2004年:バリー・ボンズ(45本塁打) 2005年:ペドロ・フェリス(20本塁打) 2006年:バリー・ボンズ/レイ・ダーラム(26本塁打) 2007年:バリー・ボンズ(28本塁打) 2008年:ベンジー・モリーナ(16本塁打) 2009年:パブロ・サンドバル(25本塁打) 2010年:オーブリー・ハフ(26本塁打) 2011年:パブロ・サンドバル(23本塁打) 2012年:バスター・ポージー(24本塁打) 2013年:ハンター・ペンス(27本塁打) 2014年:バスター・ポージー(22本塁打) 2015年:ブランドン・クロフォード(21本塁打) 2016年:ブランドン・ベルト(17本塁打) 2017年:ブランドン・ベルト(18本塁打) 2018年:エバン・ロンゴリア(16本塁打) 2019年:マイク・ヤストレムスキー/ケビン・ピラー(21本塁打) 2020年:ウィルマー・フローレス(12本塁打) 2021年:ブランドン・ベルト(29本塁打) 2022年:ジョク・ピーダーソン(23本塁打) 2023年:ウィルマー・フローレス(23本塁打)