訪日客、年間3500万人が視野 今年上半期は過去最多
政府は19日、今年1~6月に日本を訪れた外国人客は約1778万人だったとの推計を発表した。上半期で過去最多。岸田文雄首相は観光立国推進閣僚会議で、年間では過去最多だった2019年の約3188万人を上回り「3500万人が視野に入る」と述べた。都市部に偏る訪日客の地方への誘致や、交通機関の混雑などオーバーツーリズム対策を本格化させるよう指示した。 宿泊や買い物など訪日客による消費額も公表。4~6月では約2兆1千億円となり、四半期別の最高額を更新した。円安が影響した。首相は会議で、年間の消費額が、過去最高を大きく更新して約8兆円規模になるとの見通しを示した。 6月の訪日客は、単月で最多となる約314万人。4カ月連続で300万人を超えた。 旅行先は都市部など一部の地域に集中しており、地方への客足の分散が課題となっている。地方空港の就航拡大に向けた財政支援制度の創設を検討する。 交通の混雑やマナー違反など観光公害も起きている。マナーの啓発などに取り組む先駆的なモデルとして既に全国20地域を選定した。