玄関前に新鮮野菜〝食材付き物件〟 異業種連携で提供開始
産直通販サイトの食べチョクは、不動産会社らと協業して“産直食材付き物件”の提供を始める。都心のマンションで、旬の野菜や果実の詰め合わせを入居者の玄関前まで定期的に無料で届ける。置き配が特徴で、物流業界で課題となる再配達を削減し、都心で生鮮食材を買いにくい問題も解決する。 東急不動産(東京都渋谷区)、スマート置き配を展開するライナフ(文京区)と協業する。大阪の都心で3月に新築するマンション「コンフォリア新梅田」で食材提供を始める。スマート置き配でオートロック式の共用エントランスの鍵をデジタル化し、配達員が玄関前まで食材を届ける。 利用者は、再配達なしで新鮮なうちに食材を楽しめ、宅配ボックスから運ぶ労力も不要になる。生産者側には、まとまった数量の注文の確約で経営安定につながる。不動産会社は、サービスの充実で物件の付加価値を向上できる。 産直食材は、マンションの付帯サービスとして希望者に1年間無料で届ける予定で、その後は有料契約できる。食べチョクを運営するビビッドガーデン(東京都港区)は、「都心の住民に新鮮な食材のおいしさを実感してもらい、継続利用につなげたい」と話す。
日本農業新聞