「経験豊富」でも路頭に迷うこの時代…ただの50代エンジニアが「新事業」を始めることができたワケ
老後2000万円問題が叫ばれて久しい。しかし、生活水準を落としたくないのであれば「2000万円でも足りない」。政府の経済的支援を当てにすることもできない。現代日本ではサラリーマンであっても資産を形成することが求められている。そんな人は会社を買おう。もしあなたが一般的なサラリーマンならば、既に会社を経営するノウハウを自然と身に着けているのだ。 【漫画】頑張っても結果が出ない…「仕事のできない残念な人」が陥るNG習慣 本連載では、平凡なサラリーマンが会社を購入し成功した例を紹介しながら、具体的に「どうやって資本家として成功するのか」を『いますぐサラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』(三戸政和著)から一部抜粋して紹介する。 『いますぐサラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』連載第1回
サラリーマンの行く末
まずご紹介するのは、大手重工業メーカーIHIで航空宇宙分野のエンジニアとして技術畑を歩んできた山下公彦さんです。同じ会社で30年間、地道に勤めあげ、会社経営とは縁のなかったサラリーマンです。 山下さんは50代になったとき、会社が用意したライフプランセミナーを受講し、これからの人生について深く考えるようになりました。 そこで思いついたのが、「地元の石川県に戻り、自分の持つ技術を生かす道はないか」ということ。そのために「地元の会社を買う」という道を探ることにしました。 山下さんは、私が『サラ3』刊行後にスモールM&Aを担う人材を育てるために始めたオンラインサロン「サラリーマンが300万円で小さな会社を買うサロン~個人M&A塾~(DMMオンラインサロン)」(略称「サラ3サロン」)にも入会し、「個人が会社を買う」ことについて学ぶとともに、情報を集め始めました。 経験を積んだサラリーマンが40~50代となり、山下さんのようにセカンドキャリアについて考え始めることは珍しくありません。さらに日本経済の停滞により、ベテランのサラリーマンに対する会社からの風当たりは、ますます厳しくなっています。 山下さんのような経験とスキルを積み上げたサラリーマンが、定年まで一つの会社で勤めあげるのが当然という環境ではなくなっているのです。