ハチ公、生誕101年 ふるさとで祝福「みんなの心に生き続けて」
忠犬ハチ公のふるさと、秋田県大館市の観光交流施設「秋田犬の里」で10日、ハチ公101年生誕祭があった。祝福のおめでとうコールとともに、「ワンだふるはちくんダンス」が披露され、関連イベントもにぎやかに催された。 大正時代から昭和初期の東京・渋谷駅で、飼い主と紡いだ出来事を語り継いでいこうと、大館市の「忠犬ハチ公銅像及び秋田犬群像維持会」が生誕祭を毎年開催している。今年は渋谷区観光協会関係者を含む約25人が出席した。 ハチ公の生家の当主、斎藤良作さん(75)と大館市立南小6年の平沢翠さん(11)が銅像に献花し、平沢さんがハチ公への手紙を朗読。「ハッピーバースデー・ハチ。生まれてきてくれてありがとう。この先の100年もみんなの心の中で生き続けることを願っています」と述べた。 JR大館駅の観光駅長を務める秋田犬「想空(そら)」も登場。誕生日ケーキを贈るセレモニーが行われると、会場からは一斉に「おめでとう」の声が響いた。ダンスは南小1~4年の有志25人が披露し、訪れた観光客らを喜ばせた。 ◇ ハチ公101年生誕祭に合わせ、秋田犬の里で仮想空間で秋田犬との散歩を体感できるイベントがあった。訪れた観光客らは、VRゴーグルで臨場感あふれる散歩を楽しんだ。 イベントを企画したのは、生誕祭を支援するNTT東日本秋田支店。大館市のニプロハチ公ドーム周辺で撮影された3D映像が流れるVRゴーグルを装着すると、秋田犬との散歩が疑似体験できるとあって、みんな興味津々の様子。子供たちは「実際に散歩しているかのような感覚」「楽しいね」と、人気を集めていた。【田村彦志】