東大生厳選!GW前に読みたい「思考力高める3冊」 東大生は「考える力」を意識しながら読書する
東大生は、読書家が多いです。東大の図書館にはいつもたくさんの学生が詰め掛けています。1日に何冊も本を読んでいる人もザラですし、授業では本の内容について議論をしています。 【写真】『東大合格はいくらで買えるか?』(布施川天馬)では、東大生100人にアンケートをとり、子供の教育投資を考える。 ただ、彼ら・彼女たちの読書は、知識を得るための読書とは少し異なります。 多くの人は、知識や技能を身に付けるために、読書をしているのではないでしょうか。例えば「わかりやすい文章を作るための文章術」を読んで、「わかりやすい文章を作るための方法」を知ろうとする、という人が多いと思います。
■問いを考えるために、読書する東大生たち 一方で、東大生は違った読み方をしています。一言で言うと、「考えるための読書」をしているのです。 「少子高齢化社会でどう生きていけばいいか」というテーマの本を読んでいるときに、「少子高齢化社会ではこう生きればいい!」という「答え」を探すのではなく、「少子高齢化社会で、どう生きていけばいいか」という、問い自体を考えるために読書をしているのです。 そのため、東大生が読む本は、「考えさせられるもの」「答えが明確ではないもの」が多いのです。
今回はそんな中から、東大生が「考えるために」読んでいる本を3冊ご紹介したいと思います。 1 現代語訳 学問のすすめ まずは『学問のすすめ』です。有名な本であり、「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」と言う一節は多くの人が知っている言葉だと思います。 この言葉は「人間はみんな平等だ」と言いたいのではありません。「人間は平等なはずなのに、世界は平等にはなっていない。それは、学問を修めているかどうかがカギになっている」という意味が込められています。
『学問のすすめ』なので、当然と言えば当然ですね。このように「学問とはそもそもどういうもので、どんな価値があるものなのか」ということについて語っている本なのです。 さて、東大生がこの本を読んでどんなことを考えるかといえば、「本当に福沢諭吉が言っていることは正しいのか」ということです。 「学問」=(現代で言えば)「勉強」ですが、勉強していれば上の立場になって、勉強しなければ下の身分になってしまう、というのは、現代においても適応可能な話なのでしょうか。