50歳で評論家デビューする山本昌の2016年いち押しV候補は阪神!
――あなたの愛する中日は? 「2つの条件が揃うことだと思う。ガラっと入れ替えた新外国人の活躍と、昨季の若松みたいな若手のいいピッチャーが、もう1人、2人出てくること。そういうプラスアルファが生まれたときにチャンスが出てくる。僕は2軍に長くいたのでよくわかっているけど、ピッチャーに関しては、うまく歯車が噛み合えば2桁勝つ力を持っている素材が揃っている。ナゴヤドームはピッチャーが揃ってこそ勝てる球場だから、若い戦力が出てくることに期待しているよ」 中日は、今オフ、ルナをリリースして、メジャー通算66発で、大砲とふれ込みのダヤン・ビシエドを獲得。ピッチャーも、森コーチのドミニカルートから、抑え候補のファン・ハイメ、先発候補のジョーダン・ノルビエトと、2人の新外国人を補強した。外国人助っ人の成否は、ギャンブルのようなものだが、山本昌氏は、大野、若松の2人しか2桁勝利を挙げることのできなかった先発陣に新しい風が吹くことを浮上の条件と考えている。ここ2年は、ファームで若手と共に汗を流す時間の長かった山本昌氏だからこそ、肌感覚で知っている若手投手のポテンシャルに大きな期待を寄せている。 今季のセ・リーグの監督は、ヤクルト・真中、阪神・金本、巨人・高橋由、広島・緒方、中日・谷繁、横浜DeNA・ラミレスと、全員が40代で、50歳の評論家デビューとなる山本昌氏より年下だ。しかも、全員が、現役時代に山本昌と対戦経験のあるバッターである。18.44メートルの心理戦を戦ってきた山本昌氏ゆえに、若き指揮官達から感じ取ることのできる何かがあるのかもしれない。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)