所蔵品解説をスマホ音声で 松本市美術館がアプリ運用開始
長野県松本市美術館(中央4)で、所蔵品を解説する無料の音声ガイドアプリの本格運用が始まった。無料のスマートフォンアプリ「ポケット学芸員」をダウンロードすれば誰でも使うことができ、所蔵品の解説を読むことや音声ガイドを聞くことができる。アプリに対応した所蔵品のみ24点を集めたコレクション展を10月20日まで開いており、周知に力を入れている。 展示品を鑑賞する時は「ガイド」を選び、作品脇に掲示されている番号を入力すると解説が表示される。さらに再生ボタンをタップするとナレーターの音声ガイドが流れる。所蔵品の「リスト」の中から解説を表示することもできる。場所を問わず使用できるため、来館前に作品について調べ、理解を深めることも可能だ。 これまで美術館で使用していた音声ガイドは端末を有料で借り、返却しなければならなかった。8月23日現在、所蔵品90点と市立美術館の概要などのコンテンツを掲載しているが、少しずつ増やしていく。将来的に英語を含め多言語に対応できるようにする。 学芸員の渋田見彰さんは「アプリを使用することで作品の楽しみ方の選択肢が広がる」と話す。目が不自由な人もサポートがあれば作品を理解することができるため、バリアフリーの観点からも導入の効果が期待される。 武藤美紀副館長は「作品鑑賞の助けになることを願っている。主な所蔵品の解説はアプリで対応できるようにしていきたい」と話している。
市民タイムス