キーウにロシアのミサイル攻撃、8月以来初 冬本番を前に電力網への攻撃警戒
ウクライナ当局によると、ロシア軍は13日午前、首都キーウ(キエフ)を8月以降初めてミサイルで攻撃した。冬が近づくにつれ、ロシアがすでに機能不全に陥っているウクライナのエネルギー網にさらなる打撃を与え、長期の停電を引き起こすそうとするのではないかと懸念されている。 13日朝、ウクライナの首都キーウ全域に爆発音が響いた。当局によると、ロシアが8月以降初めてキーウに対するミサイル攻撃を行ったという。 ウクライナ国家緊急事態省は、キーウ地域のブロバルイで発生した火災を映したとされる映像を公開した。ロイターは映像の撮影された日時や場所を、独自に確認することはできなかった。 ウクライナは数カ月前から大規模な攻撃に備えていた。冬が近づくにつれ、ロシアがすでに機能不全に陥っているエネルギー網にさらなる打撃を与え、長期の停電を引き起こすそうとするのではないかと懸念されている。 高齢女性や小さな子供ら住民は、地下鉄駅に避難した。 2児の母親だというこの女性は「ミサイル攻撃があるたびに恐ろしい思いをする。シャヘド・ドローンの攻撃にはもう慣れた。慣れる、というのは正確ではないかもしれないが、毎晩飛んでいるから。キーウ地域はいつも被害を受けている。ドローンが飛んでいると子供たちは学校にいけないし、ミサイル攻撃があると避難所を探さなくてはならない」と話していた。 ウクライナ空軍は、防空システムが巡航ミサイル2発、弾道ミサイル2発、ドローン37機を迎撃したと発表した。今回の攻撃で死傷者の報告はない。 キーウではこの数週間、ほぼ毎晩ロシアのドローン攻撃を受けている。 ロシアは今春ウクライナの電力施設を攻撃し、停電を引き起こした。状況はその後改善したが、当局は近いうちに再び電力網への攻撃を計画する可能性があると考えている。 13日の攻撃後、ウクライナの電力会社は、電力輸入と発電量が「大幅に」減少したため、事業者向けの電力供給を制限すると発表した。 こうした制限が今回の攻撃と関連しているかどうかは不明だ。