西日本最大級の絶景「霧の海」を “人工知能=AI”が発生予測 「観光客が確実に見られるように」と開発者 的中率は90%超 今秋スタート
■この秋からスタート!「霧の海」発生をAIが予測 さまざまな分野で「人工知能=AI」が活用されていますが、広島県北部の秋の風物詩の予報にも導入です。三次盆地で見られる「霧の海」の発生をAIが予想する「AI予報」が、この秋から始まっています。 【写真を見る】西日本最大級の絶景「霧の海」を “人工知能=AI”が発生予測 「観光客が確実に見られるように」と開発者 的中率は90%超 今秋スタート 秋から春先にかけて県北部の三次盆地に広がる神秘的な光景…。三次の名物「霧の海」です。3つの大きな川が集まる三次盆地では、川から蒸発する水蒸気と、よく晴れた日の夜に放射冷却によって冷やされた周辺の山々から流れこむ冷たい空気がたまることで、大量の霧が発生します。 その規模は西日本でも最大級…。遠く離れた宇宙からもしっかりと確認できるほどです。 この三次の霧の海を10年以上にわたって研究している岡山理科大学の大橋唯太(おおはし・ゆきたか)教授です。ことし10月から一般向けに「AIによる霧の海発生予報」の公開を始めました。 岡山理科大学 生物地球学部 大橋唯太 教授: 「三次市の高谷山展望台に来ることが以前からあった。必ず行っても霧が出ているとは限らなかった。『あす発生する確率が高いから行こうかな』と、多くの人に利用してほしいというのが、予報を始めるきっかけ」 三次市高谷山にある展望台には、秋になると「霧の海」を見ようと多くの人が訪れます。一方で、霧の発生が薄かったり、逆に濃すぎたりして、うまく見られない日も少なくありません。 ■過去4年分の「霧の海」発生を “人工知能=AI” が学習 大橋教授が開発した「雲海AI予報」は、過去4年分(2018年~2021年)の10月から12月にかけての気象データと「霧の海」が発生状況を学習したAIが、気象庁から配信される気温や湿度などの予想データを自動で分析。 翌朝に「霧の海」が見られる確率をはじき出すものです。2022年10月から12月の3か月間に行った検証では93%の精度で当てたといいます。 11月8日夜に「AI」が予測した、翌日朝に「霧の海」が見られる確率は「99%」でしたが…。