ダイハツ新社長の井上氏が所信表明 認証不正問題は「課題残し業務遂行が原因」と言及「一旦立ち止まり、再び前に走り出したい」
国の認証不正問題に揺れるダイハツ工業は3月1日から新社長となった井上雅宏氏が「責任の重さに身の引き締まる思い」などとするコメントを発表しました。 【画像を見る】アンケートに赤裸々な告白 第三者委の報告書と、会見する委員長ら 井上氏はコメントの中で今回の認証不正問題について「成長の過程で、各職場が果たすべき業務の『質と量』が拡大してきたにもかかわらず、現場の声、困り事を吸い上げきれず、課題を残したまま業務を遂行させてしまったことが、今回の原因」と触れたうえで、「この現象は、2009年に急速な台数拡大期に米国で品質問題を起こしてしまったトヨタの状況と同じだと思います。今は一旦立ち止まり、課題を修正して、再び前に走り出したいと考えております」とコメントしています。 ダイハツ工業は車の安全性を確認するための衝突試験を正しく行わず、不正なデータを用いて国の認証を取得していたことが明らかになっています。 第三者委員会による調査の結果、不正は1989年から確認されていて新たに25の試験項目で174の不正があったことが判明しました。 ダイハツ工業は2月13日にこれまで会長を務めていた松林淳氏、社長を務めていた奥平総一郎氏は退任し、新たにトヨタ自動車中南米本部本部長の井上雅宏氏が新社長に、トヨタ自動車のLexus International Co.の桑田正規氏が副社長に就任することを発表していました。