東京都知事選

　東京都知事選（7月7日投開票）のラストサンデーとなった6月30日、3選を目指す小池百合子知事（71）がJR蒲田駅前で行った街頭演説会場に、4月の衆院東京15区補選における選挙妨害事件で逮捕され、今回の都知事選に出馬しているつばさの党代表の黒川敦彦容疑者（45）陣営の選挙カーが「接近」するひと幕があった。 【一覧】東京都知事選の立候補者 　小池氏の街頭演説は、聴衆や取材するメディアにも手荷物検査が行われ、多くのSPや警察関係者が警備に当たる厳戒態勢の中で行われた。 　黒川容疑者の選挙カーは、午後6時半すぎに小池氏の演説が始まった後、街頭演説会場周辺の車道に現れた。黒川容疑者が4月の東京15区補選時に口にしていた「ヘイ、ヘイ、ヘイ」とマイクで訴えたり、小池氏に対する批判などを口にした。警備が厳しく、小池氏が演説している選挙カーに近づくことはできなかったが、道路を回るなどして何度か街頭演説会場に接近した。 　つばさの党は4月の補選で、小池氏が支援した作家の乙武洋匡氏の第一声に黒川容疑者らが乱入し、大音量で妨害活動を行ったり、当選した立憲民主党の酒井菜摘氏ら、他陣営の選挙カーを追い回すなどした。黒川容疑者ら3人は、公職選挙法違反（選挙の自由妨害）の容疑で逮捕、起訴され、6月28日に3度目の逮捕をされている。 　この日は、4月のような大音響による妨害行為には至らず、大きな混乱にはならなかったが、小池氏に対するヤジを飛ばす聴衆もおり、現場は一時、騒然となった。小池氏は特段変わった様子もなく約20分間街頭演説し、終了後は選挙カーから降りて聴衆との握手も行った。