JR西、在来線の現場事務を統合 年末に新組織を発足、業務効率化
JR西日本が、在来線のほぼ全線を対象に、運転士や車掌が所属する部署(区所)の事務を統合した新組織を発足させる方針を主要労組に示したことが25日、同社などへの取材で分かった。採用難を受けた業務効率化が理由で、人員削減も見込む。今年末にも米子(鳥取県)と福知山(京都府)で発足させ、2029年ごろまでに順次、管内全域に広げる考えだ。 JR西は新型コロナウイルス禍が響き21年3月期連結決算から2年連続で純損失を計上し、人員や固定費の削減を進めてきた。駅業務でも、1人の駅長が束ねる駅を従来よりも増やした「統括駅」を設置する組織変更を進めている。 新組織の名称は「総合運輸所」。3~7程度の区所を一つの総合運輸所の傘下に置く。管内全域で12の総合運輸所にまとめる。運転士が所属する「運転区」や車掌の「車掌区」など50以上の在来線区所が対象となる。 教育資料の作成や庶務といった区所間で重複する事務作業を総合運輸所が集約して担う。まず、米子に「山陰総合運輸所」、福知山に「福知山総合運輸所」を置く。