カスティーヨ（左）、セデーニョ（右）とともにお立ち台に上がった古田島（カメラ・谷口　健二）

◆パ・リーグ　オリックス４―１西武（２３日・京セラドーム大阪） 　オリックスのドラフト６位・古田島成龍投手（２４）がデビューから２２試合連続無失点とし、栗林（広島）と宮森（楽天）に並ぶプロ野球記録を達成した。３点リードの８回２死で救援し、代打・山野辺をカットボールで投ゴロ斬り。「（約１週間ぶりの登板で）そわそわしていました。本当に素直にうれしい」。初のお立ち台では好投の要因に「気持ち」と即答して、オリ姫から拍手喝采を浴びた。 　そう、己を知るから強い。ど派手なガッツポーズが代名詞だが、「周りはすごい人ばかり。僕は弱いからほえる」と冷静。社会人・日本通運時代から個人でメンタルコーチの指導を受け、気持ちを強く持つすべを学ぶ。「マウンドでぶつぶつ言って、自分と会話している感じです」。自身を客観的に見た開き直りの精神を大事にし、節目にたどり着いた。けが人が多い救援陣で輝き、中嶋監督も「すごいと思いますよ」と、たたえた。 　「Ｂｓオリ姫デー２０２４」の大盛況にテンションも上がる。２２日には記念撮影会に参加して、「うれしいですよね。人気球団だな、と思います」と笑顔。この日は主催公式戦で球団最速３４試合目（９６年の３７試合を上回る）での１００万人も突破した。イベント最初のカードを勝ち越し、オリ姫デーが続く２５日からの首位・ソフトバンク３連戦に弾みをつけた。 　母親がファンという理由で、ジャッキー・チェンの香港名と同じ「成龍（せいりゅう）」と名付けられた右腕。「プレッシャーを感じることはなく、仕事をこなすだけ」。新記録にも自然体で臨む。リーグ５位からの逆襲のピースとなるべく、もっと高く昇っていく。（小松　真也）