山崎聡一郎『こども六法 第2版』（弘文堂）

　『こども六法 第2版』（弘文堂）2024年3月7日に刊行される。『こども六法』は2019年の初版刊行以降ロングセラーとなっており、『まんが こども六法 開廷! こども裁判』（講談社）としてコミカライズされたり、中島健人、伊藤沙莉らが出演のドラマ「シッコウ!!～犬と私と執行官」で取り上げられたりするなど、多くの話題を呼んでいる。 【写真】新対応の「不同意わいせつ罪・不同意性交等罪への改正」に関する本文ページなど 　『こども六法』とは、「子どもの生活に関わりの深い法律をイラスト付きで解説した、子どもたちのための法律書」だ。「当時の自分に法律の知識があれば、自分で自分の身を守れたかもしれない」と、小学生時代にいじめを受けた経験を持つ著者・山崎聡一郎氏が立ち上げたクラウドファンディングでの支援を受け、2019年に『こども六法』が刊行された。その後、こども向けの法律書ながら、「わかりやすい」と年齢問わずヒットした作品だ。 　初版の刊行から4年半が経過し、子どもにも関わる重要な法改正が行われたこと、また「こども基本法」が施行されたことから、それらの解説を追加しリニューアルされる。第2版では、初版に収録した憲法・民法・刑法・民事訴訟法・刑事訴訟法・少年法・いじめ防止対策推進法の7法に加え、新たに「こども基本法」の章が追加。また、「刑法」「刑事訴訟法」の章については、子どもにも密接に関わる2023年の法改正（性的同意年齢の引き上げなど）も反映される。 　子どもを取り巻く社会状況が目まぐるしく変化していく現代。『こども六法』は、「自分の身を守る」ための法律の知識を身につけるのに最適な一冊だ。リニューアルのこの機会に手に取ってみるのはいかがだろうか。