【オーストラリア】カンタスのエンジニア、混雑時に全国的スト
オーストラリアの航空最大手カンタス航空のエンジニアらが9月30日、国内の主要6空港で午前7~9時のピーク時間帯に、先週26日に続き2度目となるストライキを実施した。労組は今週数回時限ストを行う予定で、学校の春季休暇中に当たり利用者が多いため遅延を警告しているが、カンタスは、対策を施しており26日と同様大きな混乱はない見込みだと平静を呼びかけている。 ストには、オーストラリア労組(AWU)、オーストラリア製造業労組(AMWU)、電力労組(ETU)の組合員らから成るカンタス・エンジニアズ・アライアンスの約1,100人が参加。30日は、ブリスベン、シドニー、キャンベラ、メルボルン、アデレード、パースの各空港で、滑走路の航空機誘導係や発着前の機体チェック係などが作業を停止した。また、シドニー空港近くのマスコットにあるカンタス本社ビルの周りでデモも行った。26日のストはメルボルン空港で行われ、労組は10月2日と4日にもストを予定している。 AWUのファロー全国書記長は、「エンジニアらが争議行為を起こすのは約20年ぶりだ。過去10年間に生活費が23%上昇した中、賃金は年1.2%しか上がっていない」と述べた。 エンジニアらは、初年度20%、以降年5%の賃上げを求めている。 カンタスは同社の短距離路線パイロットらとも賃金交渉中。賃金は凍結するものの、給与体系の抜本改正により実質約30%昇給する形だとしている。 ■コアラエアラインズが参入 最近破綻した格安航空ボンザや地方航空REXに代わり、新興航空会社コアラ・エアラインズが地方路線に参入する計画であることが分かった。2018年創業の同社は、カンタスと競合ヴァージン・オーストラリアが運航しない地方路線に商機を見込んでいるが、破綻各社の戦略は事業性がなかったとし、運賃は割安としない考えだ。 ただ、現時点では資金調達法やどの路線で就航するのかなどの詳細は明らかにしていない。