自宅のWi-Fiが遅いです。回線を変更するのは面倒ですが、簡単に速度を改善する方法はありませんか?
◆解決策2:アンテナの角度を工夫する
Wi-Fiの電波は、無線LANルータのアンテナとスマートフォンのアンテナが平行になるように置くと強くなります。アンテナが内蔵されている機種でも、縦方向にアンテナが内蔵されているので、スマートフォンを使う場合は、立てて使う方がより速くなります。 アンテナが外部に出ている機種は、以下の図のように、「どのようにアンテナの方向を設定すると電波強度が増すか」といった内容がマニュアルに書いてあるので、まずは、マニュアル通りに設定してみましょう。推奨設定以外の設定でも、アンテナの角度によってはより電波強度が増すことがあります。筆者の場合、図のようにアンテナに角度を付けず、単に立てただけの方がより強い電波強度になった経験もあります。裏技として、無線LANルータの後ろに電波を反射するアルミホイルなどの金属を敷くと、前面への電波が強くなることもあります。ただし、それ以外の方向への電波は弱くなり、特に後ろ側にはほとんど電波が届きません。 また、BSアンテナのような椀状の金属を無線LANルータの後ろに設置すると良い場合もあります。いずれも技術的な裏付けはありませんが、変化する可能性もあるので試してみる価値はあるでしょう。
◆解決策3:5GHz帯の電波を活用する
Wi-Fiの電波は2.4GHz帯は障害物に強く遠くまで電波が届きますが、速度が遅く電波干渉を受けやすい性質があります。一方、5GHz帯は電波の干渉を受けにくく速度が速いのですが、障害物に弱く遠くまでは電波が届かない性質があります。 従って、同じ部屋や無線LANルータの近くであれば5GHz帯を利用すると、2.4GHz帯より抜群に速度が上がります。逆に、障害物がある場合や、ルータからの距離が遠い場合は、2.4GHz帯を利用するのがおすすめです。 上記は一般的な解決方法ですが、最近のハイスペックな無線LANルータは、多少距離が離れていても5GHz帯で十分速い速度で接続できる場合もあります。いままで2.4GHz帯を利用していた場所でも、試しに5GHz帯を利用すると案外速い速度でアクセスできることがあるので、試してみるのも良いでしょう。 この記事の筆者:岡田 庄司 ライター歴は20年以上。パソコン通信時代からネットワークに興味を持ち、LANや無線LANが一般に普及する前からLANの話題を追いかけ続けている。著作はすでに40冊を超え、テクニカルライターとしても活動している。
岡田 庄司