「助けられなかったことを悔い 娘に謝っています」宝塚歌劇団との合意受け 死亡した劇団員の母親がコメント パワハラ認めなかった当初の調査報告書に“憤り”も
去年9月、宝塚歌劇団の宙組に所属していた女性(25)が死亡した問題をめぐり28日、歌劇団側と合意した女性の母親が代理人弁護士を通じて、「訴え」と題したコメントを発表しました。 コメントは娘を思い続ける悲しみから始まります。 「あの日から季節は幾度か変わりましたが、私たちの時間は止まったままです。娘を想わない日はありません。娘に会いたい、抱きしめたい、ここに居てくれたらと1日のうちの瞬間、瞬間に何度も思っています。そして、助けられなかったことを悔い、娘に謝っています」 続いて、歌劇団側が去年11月に公表した調査報告書で、上級生がヘアアイロンでやけどさせたことなど、女性に対するパワハラがあったと認められなかったことに憤りを示しました。また、女性が亡くなる前の去年2月に、劇団側がヘアアイロンによるやけどを「事実無根」と否定した際、抗議しておけば事態は変わっていたはずだと、後悔の思いを吐露しました。 「いずれにしても、事実は隠蔽され、娘の居場所はなくなっていたかもしれません。けれど、声をあげておけば、娘の命は救えていたはずです」 最後は、女性が亡くなってから約半年たち、歌劇団側がついにパワハラを認め、合意に至ったことに対し、「複雑な想い」だと述べるとともに、支援への感謝を伝えました。 「娘の尊厳を守りたい一心で、今日まできました。事実を訴え続けた結果、当初は過重労働のみを認め、一切パワハラは無かったと主張された劇団が、多くのパワハラを認め、本日ようやく調印となりました。言葉では言い表せないたくさんの複雑な想いがあります。娘に会いたい、生きていてほしかったです。最後になりましたが、娘にお心を寄せてくださった方々に感謝を申し上げます」
ABCテレビ