大阪府咲洲庁舎に入居のホテル、退去命令が確定…未払い賃料など26億円支払いも
大阪府は25日、府咲洲庁舎(大阪市住之江区)に入居する「さきしまコスモタワーホテル」を相手取った訴訟で、府の請求通り、未払い賃料など約26億円の支払いとフロアの明け渡しを命じた5日の大阪高裁判決が確定した、と発表した。ホテル側は読売新聞の取材に「府が求める時期に庁舎から立ち退く」と明らかにした。 高裁判決によると、府は2018年、庁舎(55階建て)の7~17階をホテル側に月額約3500万円で貸す契約を結んだが、ホテル側は19年11月以降、賃料を支払わずに営業を継続。「エレベーターの騒音があり、賃料は改修費と相殺すべきだ」などと主張していた。
万博閉幕の来年秋までに延べ11万人分の予約
ホテル運営会社の社長(64)によると、25年大阪・関西万博が閉幕する来年秋までに延べ約11万人分の予約があるといい、社長は「振り替える宿泊先を探し、迷惑をかけない形で撤退したい」と話した。吉村洋文知事は記者団の取材に「ホテル側に法的義務の速やかな履行を求めていく」と語った。