最高値40万円 アサヒメロン初競り 札幌市中央卸売市場 安平
安平町追分地区の特産品「アサヒメロン」の初競りが10日、札幌市中央卸売市場で行われ、「秀」1ケース(5玉入り)で40万円の最高値を付けた。新型コロナウイルスの5類移行直後で需要が高まった2023年の50万円には及ばなかったものの、22年の22万円を大きく上回った。市場関係者は「メロンのネットがきれいで、出来もよい」と評価している。 今季の初出荷は、前年より1日遅い9日でほぼ平年並み。出荷量は1戸からの37ケース(1箱8キロ)で、前年の2戸67ケースより30ケース減った。同日、町追分旭の林出一樹さん(50)が生産したルピアレッドは、町追分花園の野菜集出荷場で品質検査を受け、「秀」26ケース、「優」9ケース、「良」2ケースに区分けされた。糖度は最高で15・6度と、基準とされる14度を上回った。 初出荷に先立ち、同集出荷場でセレモニーが行われ、追分アサヒメロン組合の安井貴志組合長が「安心安全でおいしいメロンを消費者に届け続けたい」とあいさつ。来賓でとまこまい広域農業協同組合(JAとまこまい広域)の宮田広幸組合長は「諸経費が上昇する中、販売価格に反映され、生産者の手取りが増えることを期待したい」と述べた。 同組合では今季、組合員26戸と研修生1組が27ヘクタールの畑でアサヒメロンを生産する。出荷は10月中旬まで行われ、目標は出荷量が6万3000ケース、金額は3億240万円。 今年の生育は、2月は順調だったが、3~4月の気温が低く、安井組合長は「小玉傾向になるかもしれない。より一層天候に気を付けないといけない年になる」と気を引き締めた。
苫小牧民報