誰かのための祈りが奇跡を生む、5つの短編 村山早紀『街角ファンタジア』なぜ話題?
2017年と2018年の2年連続で本屋大賞にノミネートされたことで注目を集める小説家・村山早紀による新刊『街角ファンタジア』(実業之日本社)が話題となり、重版となった。 本書は、全5話が収録された短編集。失恋したての青年、亡き祖父を想う少女、行き詰まったイヤミス作家、不器用な本好きの少年、未来が不安な女性ライター……昭和から令和まで時代を越え、街の片隅で暮らす人々のそれぞれの心の傷が、優しい魔法で癒やされていく。ささやかな出会いと別れの中で、心に寄り添い、そっと明かりを灯す奇跡と希望¥を描いた物語だ。 著者の村山早紀は、1991 年に第15 回毎日童話新人賞最優秀賞受賞。刊行された同作『ちいさいえりちゃん』にて、1994 年第4 回椋鳩十児童文学賞を受賞した。児童文学から大人向けのファンタジーまで多くの作品を手がける小説家で、2017 年に『桜風堂ものがたり』、2018 年には『百貨の魔法』にて、本屋大賞に2年連続でノミネートされたことで知名度を上げた。 2025年1月17日には新刊『風の港 再会の空』の発売を控えている村山早紀。話題の短編集に、注目だ。
リアルサウンドブック編集部