温泉で運動機能高めて J2いわきFC選手に湯本温泉の〝入浴パス〟配布 観光ビューローと旅館協同組合
福島県いわき市のいわき観光まちづくりビューローといわき湯本温泉旅館協同組合は、温泉をスポーツ選手の運動機能向上に役立てる取り組みを進める。手始めにサッカーJ2いわきFCの選手に積極的に利用してもらおうと、無料で入浴できるパスカードを配布した。将来的には他のスポーツの選手にも温泉の有用性を示し、いわき湯本温泉への誘客につなげる。 事業の一環として8日、市内のいわきFCパークで温泉活用講座を開き、日本温泉保養士協会長の小野倫明さん(61)がトップチームの選手らに温泉の効能を説明した。小野さんによると、いわき湯本温泉は循環器、運動器、呼吸器、皮膚への効用が期待できるという。「時間を変えて複数回湯につかる『反復入浴法』は疲労物質が抜け、保温効果が高まる」などと解説した。受講したキャプテンの田中謙吾選手(34)は「疲労軽減やけが予防など勉強になった。みんなで活用したい」と話した。 いわき観光まちづくりビューローといわき湯本温泉旅館協同組合、いわきFCの3者は、入浴前後の選手の体の状態や運動機能などを計測しようと計画を練っている。温泉の効能を数値化できれば、選手の効果的な運動機能向上に役立つばかりでなく、誘客の売りにもなる。旅館協同組合の薄羽裕一理事長(53)は「一般客だけでなく、トッププロやアマチュアのスポーツ選手を呼び込みたい」と力を込めている。