玉城町返礼品×ギャグ漫画 ラベルに「全力警察24時!」 町出身まあやん作品
ギャグ漫画「全力警察24時!」で知られる漫画家、まあやん=本名・雲切美津加さん(三重県玉城町出身、松阪市在住)=と三重県玉城町が、ふるさと納税の返礼品を巡ってコラボすることになった。常にパンツ一丁、愛の力で市民を守るという破天荒な主人公、全力護(まもる)巡査長のイラストが、特産の米や万能つゆのラベルに描かれている。(新良雅司) 「全力警察24時!」は、2020年に集英社の「マーガレット第37回まんがゼミナール+(プラス)」で金賞を受賞した。 「裸のつきあい」を重んじてパンツ一枚で仕事をするイケメン巡査長と、新人警察官の相馬智が事件を解決していくというストーリー。季刊の少女漫画雑誌「ザ マーガレット」で20年6月に初掲載された。翌21年2月から今月までは、月2回発行の「マーガレット」で連載された。 「イケメン男子を描くのが大好き」というまあやんは「警察官という仕事に半裸はあり得ない。だからギャグ漫画として面白いと思った」と語る。 小学生の頃から4コマ漫画を描き始め、中学生の時に初めて出版社に投稿した。大学卒業後、県内のビジネスホテルで働きながら出版社に作品を持ち込むなどして、漫画家になる夢をかなえた。 まあやんと玉城町のコラボが実現したのは、町内産の米と万能つゆのセット。全力巡査長が笑顔で稲穂を抱えたり、丼と箸を持ったりする姿がラベルに印刷されている。 米は、町内の玉城ふれあい農園で栽培されたコシヒカリの新米5キロ。農園のコシヒカリは18年の新嘗祭(にいなめさい)で皇室献上米に選ばれた。万能つゆは西村商店の「うまいつゆ 焼あごと鰹の旨み」(1リットル)。西村商店は1684年創業の老舗しょうゆメーカーで、地元では「ミエマン醤油」として知られる。 町役場で14日に開かれた返礼品完成報告会で、ふれあい農園の野口長臣さん(35)は「町の食文化と娯楽の融合を多くの人に見てもらいたい」、西村商店の中田映吾部長(39)は「町の食材を食べてもらうきっかけになれば」と期待を示した。まあやんは「生まれ育った町の特産品とコラボができて光栄。多くの人がふるさと納税をしてくれたらうれしい」と力を込めた。 寄付額は1万5000円。ふるさと納税の仲介サイト「ふるさとチョイス」と「楽天ふるさと納税」で、1000セット限定で申し込みを受け付けている。