カメムシ、佐賀県全域に予察注意報 県農業技術防除センター 果樹全般に防除呼びかけ
幅広い果物に被害を及ぼす果樹カメムシ類が全国で大量発生する中、佐賀県農業技術防除センターは27日、果樹全般を対象に県全域に予察注意報を出した。一部の果樹園に飛来が確認され、今後被害が出る恐れがあるとして防除を呼びかけている。 同センターによると、生産者の防除の徹底によってこれまでカメムシの被害はごく一部に限られていた。16~21日の調査では、餌となるヒノキの実を吸った跡が果樹など別の木へ移動する目安を超えた地点があった。ヒノキにいる成幼虫の数も8月上旬に比べて減り、移動が始まっているとみられる。県果樹試験場に設置した予察灯の光に集まる数(誘殺虫数)も21~25日の調査で急増していた。 チャバネアオカメムシを主体に、ツヤアオカメムシなどが確認された。向こう1カ月は気温が高い予報で、夜行性のカメムシが活動しやすい条件のため、被害が出る恐れがある。 同センターは「飛来状況は地域、園地、園地内の場所で異なる。園内外をよく観察して早期発見に努め、確認されたら殺虫剤で防除を徹底してほしい」としている。(古賀真理子)
古賀真理子