娘が「消防士」の彼と結婚します。勝手に「高収入」だと思っているのですが、消防士の平均年収はいくらでしょうか?
消防士は、ときに24時間体制で勤務する日もあるハードな仕事です。そんな消防士の給料は、高いという意見も低いという意見もあります。 実際、消防士の年収は区分などによって変わります。専門性の高い区分で採用された方は、給料も高いといえるでしょう。 今回は、消防士の平均年収や、20~30代の平均年収との比較などについてご紹介します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
消防士の年収は平均いくら?
厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「jobtag」によると、消防士の平均年収は311万7000円です。月収に換算すると、25万9750円になります。年齢別の年収平均で見ると、50~54歳が400万9700円と最も高い結果でした。 いっぽう、平均労働時間は166時間となっています。月収を時給に換算すると、約1565円です。全国の最低賃金の平均は1004円のため、時給から考えても給料は高いといえるでしょう。
20~30代の平均年収はいくら?
国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、20代の平均年収は331万円、30代の平均年収は443万5000円でした。20代の年収で比較すると、消防士の平均年収と大きな差はありませんでした。 しかし消防士の年収は、就職したときの区分で変動します。 ■消防士にも種類がある 東京消防庁の採用情報では、3つの区分で採用しています。各区分の名称と初任給の目安は、表1の通りです。 表1
※令和5年度東京消防庁採用情報サイト 採用情報 待遇・勤務条件などを基に筆者作成 専門的な分野に携わる消防士は、月収も高く設定されています。さらに、専門系とI 類は、採用時に年齢制限が設けられている点も特徴です。いっぽう、年齢制限のないIII類採用者は、3区分で比べると月収は低いといえます。 なお区分は、消防本部のある自治体によって名称や数が異なるケースもあります。 ■地域によって年収や区分名は異なる 消防士の年収には、地域手当も含まれています。地域手当の金額は、配属地域によって異なる項目です。そのため、同じ消防士でも、地域ごとに年収が異なるケースもあります。 また消防士の区分名も、地域によってさまざまです。例えば、東京消防庁では専門系、I 類、III類ですが、大阪市消防局では消防吏員A、消防吏員Bと区分されています。 区分によって年収も変動するため、細かな年収が気になる場合は、配属地域とともに区分も確認しておくことをおすすめします。