【山口県】[周南市]地域移行先駆けで全国が注目 実現なるか?平日の部活動移行
周南市の市立中学校の部活動が2026年度までに、平日・休日も含めて全て「周南市地域クラブ」へと移行する。25年度までを改革期間とし、26年度の3年生最後の大会を目処に完全移行を目指す。 平日も含めた移行を積極的に進める自治体は稀で、全国でも静岡県掛川市と同市の2市が先行していると言われている。
地域クラブ活動とは?
持続可能な部活動の実現と、教師の負担軽減を目的に進められている中学校の学校部活動の地域移行。 学校と地域は連携し、教師が指導者を務める従来の部活動から、地域のクラブに子どもたちが参加する地域クラブ活動への移行を進めている。 国は「まずは休日における地域の環境の整備を着実に推進」と示し、2023年度から25年度の3年間をガイドラインに基づいた改革推進期間と定めた。26年度以降はガイドラインの見直しと、さらなる支援方策の検討としている。
県は25年度までに「県内全ての市町において、休日の学校部活動の地域連携、または、地域移行に向けた取組を実施」と示すが、26年度以降については「必要に応じて、方針を見直す」とし、平日の移行については「地域の実情に応じて、できるところから取り組む」と消極的。 国や県の方針はあるが各市町によって状況が違うため、地域移行の在り方は各市町に一任されている。
課題多い平日移行
平日も含めた全面移行は解決するべき課題が多く、まずは休日のみの移行を目指す自治体が多い中、全面移行を決めた同市。 近い将来、学校部活動の維持が困難になると想定されることと、令和4年11月に小学3年生から6年生の児童にとったアンケート結果から“子どもたちの選択肢を増やそう”と平日も含めた移行に踏み切ったという。 同市の学校教育課、教育政策課、生涯学習課、文化スポーツ課、地域づくり推進課の2部署、5課が連携し、部署の垣根を越えて進める。学校、地域と連携して団体の紹介や活動もサポートする予定だ。 下松市と光市では具体的な取り組みは開始しておらず、来年度から試験運行や休日のみの地域移行を徐々に進める見通しで、制度などを検討している。