1/2

就航当初は特別塗装だったANAの787初号機JA801A＝11年9月28日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

2017年に初の再塗装で通常塗装になったANAの787初号機JA801A＝17年2月28日 PHOTO: Kiyoshi OTA/Aviation Wire

　世界初の商業運航を実施した全日本空輸（ANA/NH）のボーイング787-8型機の初号機（登録記号JA801A）が、2月29日の羽田－長崎線でANA塗装での運航を終える。同じくANAホールディングス（ANAHD、9202）傘下のエアージャパン（AJX/NQ）が運航する新ブランド「AirJapan」仕様機に改修するためで、遅くとも3月1日未明には日本を離れる見通し。 【写真】サバのような特別塗装から通常塗装へリペイントされるANAの787初号機 ＊【速報】29分の2で国内線運航終了後、1分の3に国際線投入が追加。ソウル（金浦）発羽田同日午後9時55分着NH868便が最終に。 　29日のJA801Aは、長崎を午前8時25分に出発する羽田行きNH662便、羽田午前11時5分発長崎行きNH663便、長崎を午後1時55分に出発し羽田へ午後3時25分に到着するNH666便の3便に投入する計画。その後は作業委託先のある中国・厦門（アモイ）へ向かうための整備作業に入る。 　アモイの厦門高崎国際空港は、外国籍の航空機がフェリーフライトを実施する際は発着時間に制限を設けていることから、深夜の出発になる見込み。 　JA801Aは、ANAが2011年9月に787の初号機として受領。最初の商業フライトは2011年10月26日の成田発香港行きチャーター便のNH7871便で、世界初の787による運航便となった。2014年6月には、世界初となる787の重整備（Cチェック）を羽田の格納庫で実施した。中距離国際線仕様機だが、当初は国内線に投入していたため、最初の定期便は2011年11月1日の羽田発岡山行きNH651便となった。 　2011年の導入当初は、機体後方に濃紺のアクセントをあしらった特別塗装で運航していたが、2017年2月に「トリトンブルー」と呼ばれる現在の通常塗装に塗り替えられた（関連記事）。特別塗装は白いボディーに濃紺のアクセントが入ることから、航空ファンからは“鯖”（サバ）塗装とも呼ばれ親しまれてきた。 　AirJapan仕様の初号機はJA803Aで、ANAへは2012年8月に引き渡され、12番目の納入となった機体。中近距離国際線仕様で、座席数は2クラス240席（ビジネス42席、エコノミー198席）だった。ボーイングが民間機の製造を管理する上で使用している「Line Number（LN、ラインナンバー）」が7番（LN7）で、787ではLN1から6までが飛行試験機、LN7以降が量産機となっている。ANAの787初号機のJA801AはLN8、2号機のJA802AはLN24で、LN7のJA803AはLN順で見ると787初の量産機となる。 　AirJapan仕様の787-8は、2025年度までに6機体制とする計画で、すべてANAが運航していた機体を改修。座席数はエコノミークラスのみの1クラス324席で、2号機となるJA801Aは4月に導入する見込み。