年明けから春に値上げラッシュ 飲食料品6121品目 パンやビール、加工食品 値上げ率平均18% 埼玉では年末年始、水産物、野菜など高め【経済情報】
帝国データバンクの調査によると、2025年1月から4月までに値上げが決定している飲食料品は、パンのほかビールなど酒類・飲料、冷凍食品など6121品目に上ることが判明した。 【表】食品分野別の値上げ品目数(帝国データバンク調査から)【表】年末年始の県内生鮮食品価格動向
このうち、25年1月はパン類を中心に1380品目を数え、1月としては調査を開始した22年以降で最多。25年春にかけて24年を上回る値上げラッシュが常態化する見通しとなる。 また、1回当たりの値上げ率平均は18%となり、2024年(17%)と同等か、もしくはさらに上回る水準で推移する見通しとなった。加工食品や菓子類、酒類・飲料を中心に、20%を超える大幅な価格引き上げを行う食品が多い。 25年1―4月間の値上げで最も多い食品分野は「加工食品」(2121品目)で、全体の約 3 割を占めた。弁当向け冷凍食品類のほか、チルド麺、缶詰製品など多岐にわたり、24年と同等のペースで推移。次いで多いのが「酒類・飲料」(1834品目)で、缶ビールのほか缶チューハイなどRTD飲料、輸入ワイン・ウイスキーなど洋酒、レギュラーコーヒー製品などが中心。 ■埼玉県の年末年始の価格動向 水産物、野菜・果物が高め(一部を再掲)
埼玉県の調べによる年末年始の県内の水産物、生鮮食品(野菜や果物)、ガソリン、灯油の価格動向によると、水産物と野菜、果物はやや高めとなる見通し。ガソリン、灯油も高い。 県が11月18日~12月6日、県魚市場、浦和中央青果市場、県石油業協同組合に聞き取り調査し、分析した。 前年度と比べて高い傾向の水産物は、水揚げ量が減少しているタラバガニ、イクラ、すじこなど。サバ、マグロ、フグ、カキも海水温度が上がったことによる死滅や育成不良などの影響から、やや高い傾向。 野菜は、全般的にやや高めから高めの傾向。夏場の猛暑や10月の高温多雨の影響により、不安定な出荷が続いているキャベツ、タマネギ、ホウレンソウなど、ほかにはサトイモが他県産の不作、ブロッコリーは病害発生による出荷量の減少で高い傾向にある。 果物は、全体的にやや高めから高めの傾向。高温障害やカメムシの発生による出荷量の減少の影響で、カキやミカンが高い傾向だ。
ガソリン・灯油の価格は、19日以降、段階的にガソリンなどへの補助率が縮小されていることが値上がりに影響している。 =埼玉新聞WEB版=