ENEOS、横浜市の中央技術研究所内に「CO2回収装置」を導入 CO2を合成燃料の原料の一部として使用する実証試験を開始
ENEOSは、大気中のCO2を回収する、Climeworks社製のCO2回収装置(Direct Air Capture、以下、DAC装置)を、アジア太平洋地域で初めて中央技術研究所内に導入し、実証試験を開始した。
同社は、経済産業省の「カーボンリサイクルロードマップ」に掲げられた2050年カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みを進めており、その一環として、大気のCO2を回収し合成燃料の原料の一部として有効利用する技術開発に取り組んでいるという。
実証試験では、Climeworks社のDAC装置を導入することで、大気中に低濃度(約0.04%)で含まれるCO2を純度100%に近い状態で回収することや回収したCO2を合成燃料の原料の一部として使用することについて検証を実施。
また、四季がはっきりしており、気温の年較差が大きく降水量が多く高温多湿となる日本固有の環境下でのDAC技術の実証試験を進めていくという。
同社は、CO2回収技術の探索と合成燃料製造の取り組みを通して「エネルギートランジション」を推進し、持続可能な社会への実現に貢献していくとのことだ。
■DAC装置・導入概要
所在地:神奈川県横浜市中区千鳥町8番地(同社中央技術研究所) CO2回収量:約75kg/日 設置面積:7m×7m(49m2) 施工:東洋エンジニアリング
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