「ネパール震災に長期的な支援を」親日ネパール人ジギャン・タパさんが訴え
心と教育に長期的な支援を
「物資による支援は2、3か月は必要でしょう。しかし、さらに長い期間にわたって支援が必要な分野があります」と強調する。 一つは心のケアだ。カトマンズでは、5万トンの薪を使って被災者の遺体を焼いているのだという。あまりにも死者の数が多いため、身元不明の遺体の顔写真だけを撮り、集団埋葬されている。「もともと火葬の文化ですが、心の奥に傷を持ち、精神的な支援を必要としている人たちがいます」。 もう一つは、教育への影響だ。「世界遺産の復興も大事です。しかし、ネパールはもともと学校が足りない国で、地震によって学校も被災しました。学校が再建されないと、子どもたちの教育を受ける機会が、震災によってそがれ続けます」と話し、緊急物資支援に終わらない長期的な復興支援を訴える。
東日本大震災でタパさんは、遺骨収集のボランティアにも携わった。親日国としても知られるネパールで、多くの家屋が倒壊。人口約2800万人の国で死者は1万人を超えるとも言われている。「自分の無力さを感じることもあります。日本の皆さんにぜひ力を貸してほしい」。タパさんは遠く祖国に目をやるように、そう訴えた。 Yahoo!基金 ネパール 地震被害緊急支援募金