女子800m、16歳の久保凜が初制覇 田中希実に”3連勝” 久保建英のいとこ、陸上界のニューヒロインに【陸上日本選手権】
◇30日 陸上 日本選手権最終日(新潟・デンカビッグスワンスタジアム) パリ五輪代表選考会を兼ねて行われ、女子800メートルは16歳の久保凜(大阪・東大阪大敬愛高2年)が2分3秒13で初優勝した。同種目を高校2年で制するのは、西村美樹(東京高=当時)以来、25年ぶりとなる。 陸上を始めた中学時代から憧れていたという日本選手権に初めて挑み、大会の歴史にその名を刻んだ。「高校記録やパリ五輪の参加標準記録を突破できるように」と臨んだ決勝で地力を示した。大逃げを打った予選から一変。周囲の状況を見ながら、ラスト250メートルで仕掛けるプランで勝負に出た。2周目の向正面では田中希実(24)=ニューバランス=が先に仕掛けたが、久保も譲らない。差し返してそのままギアを上げると、最後の直線は独走でゴールに飛び込んだ。 29日の予選ではスタート直後から飛び出して集団をけん引。先頭のままゴールまで粘り込んで田中らを封じ、予選全体トップのタイムで決勝に進出。4月の金栗記念中長距離でも田中に競り勝っており、この日の決勝と合わせて目標とする存在に”3連勝”。一気に全国に自分の存在をアピールした。 サッカー日本代表で活躍する久保建英(レアル・ソシエダード)のいとことしても注目を集めた有望株。国内最高峰の舞台でスポットライトを浴び、女子中距離界のニューヒロインに名乗りを上げた。
中日スポーツ