「生まれつき口がきけない息子がいて…」アメリカ人一家が田舎の農場に招待されて直面した“生命の危機” 「スピーク・ノー・イーブル 異常な家族」を採点!
〈あらすじ〉
ロンドン在住のアメリカ人のベン(スクート・マクネイリー)とルイーズ(マッケンジー・デイヴィス)のダルトン夫妻は、娘のアグネスと、イタリアのトスカーナでバカンスを過ごす。その旅先で知り合ったのが、イギリス人のパディ(ジェームズ・マカヴォイ)と妻キアラ(アシュリン・フランチオージ)。夫妻にはアグネスと年の近い、生まれつき口がきけない息子アントがいた。 彼らが暮らす田舎の農場に招待されたダルトン一家だったが、次第にパディ夫妻の歓待は変容。一家は生命の危険に直面することになる。
〈解説〉
2022年製作のデンマーク・オランダ合作映画『胸騒ぎ』をリメイクしたサスペンススリラー。監督・脚本は『ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館』のジェームズ・ワトキンス。110分。 中野翠(コラムニスト)★★★☆☆好きなタイプのホラーだし、キャスティングもいいのに興奮できないのは、なぜ? 子供も絡んだ話だからだろうか? 残念。 芝山幹郎(翻訳家)★★★☆☆マカヴォイの怪演全開で不穏なテンションは保持されるが、作り話特有の匂いも消えない。『わらの犬』の借用は想定内。 斎藤綾子(作家)★★★★★狙われている事に気づかぬ恐怖。少年の心持ちを知っての怯えと展開。娘の機転と妻の行動力と夫の優しさに救われた。 森直人(映画評論家)★★★☆☆不条理な重さに満ちた元の映画をキャッチーに変換。マカヴォイの怪演を軸に、米国の意識高い系を皮肉るような内容に。 洞口依子(女優)★★★☆☆ユーモアに富んだマカヴォイを堪能。英国人によるホラーだが米国人好みな設定。和製版なら東出昌大か山本耕史で観てみたい。 INFORMATIONアイコンスピーク・ノー・イーブル 異常な家族(米) 12月13日(金)より全国公開 https://www.universalpictures.jp/micro/speaknoevil
「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年12月19日号