ゆく2024年...くる「戦後80年」平和つなぐ1年に
2024年も残すところあと1日。東日本大震災、東京電力福島第1原発事故から13年が経過した今年は、第1原発2号機の溶け落ちた核燃料(デブリ)の試験的取り出しに成功し、廃炉に向けた新たな一歩を踏み出した。全国新酒鑑評会では本県の18銘柄が金賞を獲得して日本一奪還へ弾みをつけ、福島空港と台湾を結ぶ定期チャーター便の運航も4年ぶりに再開した。県内経済をけん引する「商都」郡山市は市制施行100年を迎えるなど、次の時代への「再出発」を印象付ける年となった。 明けて25年は、戦後80年の節目を迎える。保土谷化学工業郡山工場(郡山市)などが標的となった「郡山空襲」をはじめ県内も戦禍に見舞われ、多くの県民が犠牲となった。当時を知る人が年々少なくなる中、きらめく街の光を未来に引き継ぐため、平和の誓いを新たにする1年となることを願う。
福島民友新聞社