台湾の国際医療貢献を紹介する動画のワンシーン（ユーチューブチャンネル「潮台湾」から）

（台北中央社）スイス・ジュネーブで27日に開幕する世界保健機関（WHO）総会に台湾はいまだ招待されていない。国際社会からの支持拡大を狙う外交部（外務省）は6日、台湾の国際医療貢献を紹介する動画を公開した。難病にかかったインドネシアの女の子を台湾の医療チームが救った実話を紹介し、「Taiwan Can Help」（台湾は手助けできる）のメッセージを伝えている。 動画で紹介されたのは、放置すると死に至る「胆道閉鎖症」と生後間もなく診断されたインドネシアの女の子を巡るエピソード。女の子はインドネシア国内での治療では危機を脱することができなかったものの、台湾の病院に緊急移送され、手術が無事成功して一命を取り留めた。この物語が、母親の視点から描かれた。 動画の最後には、WHO総会参加を目指す取り組みの今年のメインビジュアルとともに「Taiwan Can Help」の文字を表示。外交部は、WHOが掲げる「全ての人民が可能な最高の健康水準に到達する」という設立の目的を国際社会と共同で追求することを台湾は望んでいるというメッセージを伝えていると説明した。国際的な支持を獲得し、WHOに対して台湾の参加を受け入れるよう共に呼びかけることで世界的な衛生システムをさらに完全なものにしたいとした。 動画は約4分間の完全版と30秒間の短縮版が制作された。8日時点で中国語字幕版と英語字幕版が同部のユーチューブチャンネル「潮台湾」などで公開されている。同部は今後、日本語を含む10言語の字幕版を順次公開予定だとしている。 （游凱翔／編集：田中宏樹）