「個人の能力は日本に勝っているところがある」森保Jとの元日決戦に挑むタイ代表の石井監督が明かす同国サッカーのポテンシャル「失敗しても前向きやってくれる」
FIFAランキングは113位
2024年1月1日に開催される「TOYO TIRES CUP 2024」で、森保ジャパンと対戦するタイ代表の石井正忠監督が12月31日、前日会見に登壇。タイサッカーについて語った。 【PHOTO】初の元日決戦に向け、堂安律、伊東純也、南野拓実らが合流しトレーニングを実施 FIFAランキングは、日本がアジアトップの17位なのに対し、タイは113位でアジアでは21番目。2026年北中米ワールドカップは出場国の増加に伴い、アジア枠が「8.5」に拡大されたものの、「出場枠が増えているのはありますけど、ランキングはアジアの中では下のほうなので、簡単に出場できるかと言ったら、まったくそうではないと思う」と本音を述べた。 「その中でも代表だけではなく、タイサッカーが発展するために、ワールドカップはきっかけになると思うので、そこは狙っていきたい」 今後のタイサッカーの可能性については、「僕が日本にいて(鹿島アントラーズの監督時代に)ACL(アジア・チャンピオンズリーグ)で対戦した時よりもサッカーの質は良くなっている」と話し、ポテンシャルの高さをこう表現した。 「タイ人選手の個人の能力は、ある意味では日本に勝っているところがあると思う。(タイに)4年間いてそういう風に感じているので、そこをさらに伸ばしながら、協会のほうからいろいろなことを発信しながら、こつこつ改善できたら」 「日本に勝っている部分」とは、具体的にどんなところなのか。56歳の指揮官は「攻撃が好きな選手が多い。攻撃に行くときのスピードやディフェンスの時にアグレッシブに相手のボールを刈りに行くみたい感じは日本人よりもある」と説明。メンタル面の違いにも言及している。 「気質的になんとかなるというのが、タイの方(かた)にはある。(気持ちの)切り替えの早さはすごくあるのかな。失敗しても前向きやってくれる。そういうところをプラスにしたい」 鹿島や大宮アルディージャで指揮を執った石井監督が、日本に対してどんな対策を立ててくるのか、注目される。 取材・文●江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)