Duolingoなども利用するAIエージェント「Decagon」が累計150億円を調達
独自の「AIエージェント」を構築
■独自の「AIエージェント」を構築 デカゴンのチャットボットを使用している企業は、すでに採用計画を変更している。たとえば、クレジットカードとリワードを提供するBiltは、カスタマーサポートの人員を以前の数百人から65人にまで削減し、数百万ドル規模のコスト削減に成功した。チャンが名前を明かさない他の顧客は、サポートチームを80%削減したという。 デカゴンのAIエージェントは、OpenAIやアンソロピック、Cohere(コヒア)などの企業が提供する大規模言語モデル(LLM)を基に構築されており、企業の内部データや過去のカスタマーサポートの会話データを使って訓練されている。この訓練での課題の1つは、データがしばしば古いものであることだ。そこでデカゴンは、企業が情報を最新の状態に保つためのシステムも構築した。その結果、「非常に優秀な人間のエージェントが行うことを模倣するチャットボットが生まれた」とチャンは述べている。 現在27歳のチャンは、同社のソフトウェアを広く普及させるためのカギは、顧客に信頼できる正確な情報を提供することだけでなく、企業がチャットボットの応答を可視化し、管理できるようにすることだと述べている。 「デカゴンは、AIエージェントがブラックボックスにならないように、コントロールと透明性をうまく維持している」と投資家のエラッド・ギルはフォーブスに語った。 カスタマーサービスの自動化そのものは、決して新しいものではない。しかし、デカゴンのような企業は、事前にプログラムされた答を返す旧式のチャットボットとは異なり、AIエージェントが人間を介さずに問題を解決できる。 「これまで感じられていたフラストレーションは、システムが機能していなかったことで生じていた。しかし、今はうまく機能している」とベインキャピタル・ベンチャーズのヒラリーは語った。
Rashi Shrivastava