男性に多い「大動脈解離」、実は発生率に男女差なし 熊本大学らが新発見
今回の研究内容への受け止めは?
編集部: 熊本大学らによる研究グループが発表した研究内容への受け止めを教えてください。 中路先生: 女性の大動脈解離が男性よりも病院到着前死亡率が高く、大動脈解離の発生率自体には男女差がないことを初めて報告した研究として、高く評価されると考えます。 ただし、当該研究施設の特徴、日本における人口の高齢化、併発している慢性疾患、研究対象地域の気候の影響などのバイアスが存在するので、今後さらなる前向きの多施設での検討が望まれます。救急医療の現場で有用な知見と考えられます。
まとめ
熊本大学らの研究グループは、「これまで男性に多いとされてきた大動脈解離が、実際には男女で発生率に差はない可能性がある」という分析結果を発表しました。 研究グループは「大動脈解離は男性に多いと認識していたのは、病院に辿りついた氷山の一角を見ていた可能性がある。男女とも病気について啓発することが大切」とも話しており、しっかりと大動脈解離のリスクについて認識をすることが重要になりそうです。
【この記事の監修医師】 中路 幸之助 先生(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター) 1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。
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