磯村勇斗主演×内山拓也監督『若き見知らぬ者たち』に岸井ゆきの、染谷将太、滝藤賢一らが出演
磯村勇斗主演映画『若き見知らぬ者たち』の公開日が決定し、併せて新キャストとして岸井ゆきの、染谷将太、霧島れいか、滝藤賢一、豊原功補の出演が発表された。 【全ての写真】磯村勇斗が家族の問題に苦しむ主人公を演じる映画『若き見知らぬ者たち』を彩る新キャストたち 本作は2020年公開作『佐々木、イン、マイマイン』を手掛けた内山拓也監督の商業長編デビュー作。主人公・彩人を磯村勇斗、その弟・壮平を福山翔大が演じることが既に発表されていたが、今回解禁された岸井ゆきのが演じるのは彩人の恋人・日向。看護師として日々忙しく働きながらも、難病の彩人の母親を献身的に世話をする姿を繊細に演じている。また、彩人とは高校時代のサッカー部仲間で、1児の父親となった彩人の親友の大和には染谷将太。夫を亡くし、難病を患った現在は介護が必要となった彩人の母親・麻美役には『ドライブ・マイ・カー』の好演も記憶に新しい霧島れいか。そして、国家権力を盾に傲慢な態度で街を取り締まる警察官の松浦には滝藤賢一、彩人と福山翔大演じる壮平の亡くなった父親で元キャリア組の警察官だった亮介には豊原功補が扮し、作品に厚みを加えている。 磯村勇斗が演じる風間彩人は、亡くなった父の借金返済と、難病を患う母・麻美(霧島れいか)の介護をしながら昼は工事現場、夜は両親が開いたカラオケバーで働く主人公。彩人の弟・壮平(福山翔大)は、同じく借金返済と介護を担いながら、父の背を追って始めた総合格闘技の選手として日々練習に明け暮れている。息の詰まるような生活に蝕まれながらも、彩人は恋人の日向(岸井ゆきの)との小さな幸せを掴みたいと考えているが、彩人の親友の大和(染谷将太)の結婚を祝う宴会の夜、彼らのささやかな日常は、思いもよらない暴力によって奪われてしまう。 本作は10月11日(金)より新宿ピカデリーほかで全国公開が決定。解禁された新キャスト5名からコメントも到着した。 ◾️岸井ゆきの コメント 今までずっと、映画制作に憧れて、俳優部として自分にできることは何だろうと考えてきましたが、この脚本を読んだ時、作品のためはもちろん、これからの女優としての自分のためにも、できることがあるかもしれないと思いました。 そのためには想像していたよりずっと深くこころに潜る必要がありましたが、監督、キャストスタッフのみなさんは常に、一人では怖くて見つめることのできない感情を照らしてくれました。 この映画がどう広がっていくのか、とても楽しみです。 ◾️染谷将太 コメント 内山監督という作家としても人間としても美しい存在と出会えたことだけでも感謝と感動でした。そしてやはりそこに集うスタッフキャストの皆様は本当に魅力溢れる方々でした。現場に行くとその空気に優しく包まれて幸せな気持ちでカメラ前に立てた事を忘れられません。磯村くん演じる彩人が危うく儚い存在で、翔大くん演じる壮平は心も身体も使い果たし。本当に皆さんが素敵で素敵で。今まで見た事がない人の表情がこの映画には詰まっていると確信しております。 ◾️霧島れいか コメント 脚本を読んで参加しない理由がありませんでした。この作品に込められた誠実な問いかけやメッセージ性の強さにハッと目が覚め突き動かされる感覚になったのを覚えています。 参加するからには責任の重さやプレッシャーもかなり感じましたが、今の世の中に必要な作品であり、自分自身のこれからの人生についても深く考えさせられると直感しました。 クランクイン前は役と向き合う時間が長く感じ正直恐怖もありました。 演じること伝えることの難しさとも直面し、内山監督とも連絡を取り合って準備をしたことが心強かったですし初日からは余計なことは考えず演じることに集中できたと思います。 キャスト、スタッフ全員が一丸となって誠実に心を込めて撮影をしていた美しい光景が今も忘れられません。私にとってたくさんの経験と大切なことを教えて頂いた出会いであり、印象深い作品だと思っています。世代問わず多くの方に観て頂きたいと願うばかりです。 ◾️滝藤賢一 コメント 現場は今までに感じたことのない不思議な緊張感で、神経が研ぎ澄まされるような感覚でした。 誰かが先導したわけでもなく、あの現場に居た全ての人間が、各々の責務を果たして生まれた空気感だと思えてなりません。 若い俳優達の鬱屈した表情、どこにも吐き出すことのできない憤りが、まるで噴火直前のマグマのようで、グツグツグツグツと音が聞こえるようでした。あのような瞬間瞬間が、私の役に多大な影響を与えたと信じて疑いません。私を見つめる彼らの目が未だに脳裏にこびりついております。 内山組の空気に呑まれまいと必死に足掻いた自分が、若き日の自分に重なり、失いかけていた何かが小さな種火となって、再び私に宿ったように思います。 ◾️豊原功補 コメント 私個人の記憶との交錯があまりに多いことに驚き、脚本を読んだ直後に息を吐いたことを覚えています。 内山監督の持つ人間と映画への眼差しが凄みとなって目の前に現れたかのようだったし、その時すでに私は作品世界の中に引き込まれていて、撮影現場でのクルーと俳優たちの中にあってその共鳴感は確信となっていました。 若いという時間は一瞬のようだけど、その記憶との対話の続きが今だとすれば人は誰もすべて若きまま藻搔き続けているのかもしれず、私もまた見知らぬ者の一人としてこの物語がみなさまの記憶に届くことを願っています。