衆院選県区～ＡＩで見る第一声（２区）
衆院選本県3小選挙区には計10人が立候補しているが、各候補者は、どの言葉で、有権者に思いを訴えようとしているのか。本紙が掲載した第一声の記事をＡＩ技術「テキストマイニング」で分析した。（届け出順） 農業強調、動詞大きく 鈴木憲和候補（自前）は「農林水産副大臣」「中山間地域」「生産者」「付加価値」といった農業に関する言葉が強調された。「打って出る」「位置付ける」と政策のトーンを意味する動詞も大きく出た。ほかに「気候変動」「強靱（きょうじん）」「最上川」など防災対策に関連する言葉も目立った。 政権批判、前面に出る 岩本康嗣候補（共新）は「裏金」「名うて」「タカ派」と、政権批判を背景としたワードが目立った。これに関連し、「断ち切る」「もうかる」などが大きい文字となった。ほかに「憲法9条」「反戦」「外交」など平和や諸外国との関係につながる単語も目を引いた。 地方格差、象徴の単語 二藤部冬馬候補（れ新）は地元の「大石田」が大きく表示された。「失われた30年」「三大都市圏」「積極財政」「給与水準」「定住」など大都市と地方の格差問題を象徴する単語も目立つ。動詞は「のしかかる」「妨げる」といった負担を連想させるワードが強調された。
出身地が最も目立つ 菊池大二郎候補（国新）は出身地の「村山地域」が最も大きく出た。災害対策に関連する「激甚」も目を引く。「県民」「生活者」「抜本的」「物価高」といった市民目線につながるワードも多い。動詞は「生かせる」「芽生える」「飛び込む」など新人候補をイメージさせる言葉が目立つ。 ◇ データ分析を手がけるユーザーローカル（東京）のＡＩテキストマイニングツールで調査した。単語を使用頻度などで点数化して評価するのが特徴。「今日」「思う」など一般的な文書で使われる単語よりも、それぞれの演説に出てくる「特徴的」な単語を高い点数で扱い、文字の大きさを分類した。文字の色は青が名詞、赤が動詞、緑は形容詞、灰色が感動詞を示している。
