米騒動発祥地でツアー 魚津市 首都圏ターゲット 米倉見学、漁船貸切、ワイン試飲
●2泊3日8万円 普段は公開されてない米騒動発祥の米倉見学や漁船に乗った作業が体験できる魚津市のモニターツアーが22日と来月6日、初めて実施される。首都圏の団体などを対象に、魚津の食や歴史を堪能できる約8万円の2泊3日のコースを設定。北陸新幹線敦賀開業や黒部宇奈月キャニオンルート開放を追い風に、観光商品化を目指す。来年度にもふるさと納税の返礼品に追加する。 ●11月、12月に ツアーの第1弾は22~24日、第2弾は12月6~8日の日程で、参加料金はそれぞれ7万7千円、7万8千円。首都圏からの交通費は別料金のため、東京から北陸新幹線で往復する場合、ツアー代を含めて約10万円がかかる。 地元産ブドウを使ったKANATAワイナリーのワイン試飲、創業130年を超す魚卸問屋でのますずしづくりなどの体験コースがある。昼食と夕食は県のブランディング戦略「すしと言えば富山」を体感できる有名店のすしや、高級な日本料理を味わえる。 第1弾の特別メニューには、貸し切った定置網漁船で沖合約300メートルに向かい、種苗を付けたロープを海に入れるガゴメ昆布の養殖作業を用意した。第2弾では魚津漁協の濱住博之組合長が早朝のセリを説明し、地元漁師が魚の神経締めを実演した後、夕食の日本料理店で締めた魚を提供する。1918(大正7)年に起きた米騒動発祥の地とされる旧十二銀行魚津支店倉庫(米倉)の現地案内も行われる。 市によると、一般社団法人熱中学園(東京)が運営する首都圏の社会人塾「食の熱中小学校」(校長・柏原光太郎日本ガストロノミー協会長)の現地実習向けにツアーを企画した。 ●ふるさと納税返礼品にも 市は来年秋ごろにも、ふるさと納税返礼品の一つとしてツアーの追加を予定する。村椿晃市長は「モニターツアーの実施結果を参考に、観光商品にしていきたい」と述べた。