【オーストラリア】RBA、利下げ開始は主要中銀で最後か
オーストラリア連邦準備銀行(RBA)は、世界の主要中央銀行の中で利下げを開始するのが一番最後になりそうだ。エコノミストらの予想では、政策金利は少なくとも11月まで4.35%のまま据え置きになるとの見方が強い。オーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー(AFR)が伝えた。 スイス国立銀行は先月下旬、予想外の利下げに踏み切った。主要中銀の中で初めての利下げとなり、次にどこが追随するか注目が集まっている。 金融市場では、米国と欧州が7月にも利下げに動くと織り込まれているが、6月になる可能性も指摘されている。 一方、オーストラリアではインフレが他国・地域ほど減速しておらず、労働需給の逼迫(ひっぱく)も続いていることから、エコノミストのうち少数派ではあるが最初の利下げは来年になるとの見方が強まってきている。 RBAが2日に公開した3月18~19日の金融政策会合の議事録は、利上げの可能性を明示的には検討せず、RBAがより中立的な姿勢に近づいたことが示されたものの、タカ派のバイアスが維持された内容となった。「データでは経済は大方予想通りに動いており、大きな不確実性はあるが、リスクは概してバランスが取れている」と強調された一方、「消費の弱さは、もしかしたら雇用市場の軟化が原因となり、予想よりも長引く可能性がある」との見方が示された。