石垣市長が主張「接待疑惑報道は偽証、捏造」 台湾視察団の会食、沖縄タイムスが報道 品書き入手し店舗に確認 企業側は取材に回答せず
【石垣】台湾企業の華岡集團(ワゴングループ)が出張で台湾を訪れた石垣市の視察団に会食で「接待」した疑いがあるとの本紙報道について、中山義隆市長は2日の市議会12月定例会で「偽証、捏造(ねつぞう)。石垣市側の名誉を傷つけ、相手側(台湾側)にも不愉快な思いをさせた」と主張した。 【一覧表】石垣-台湾定期船航路を巡り今後想定される関係機関の流れ 嶋田廉企画部長は「記事化する前に確認すべき飲食店側への支払いや費用負担について取材しておらず、記事化された後に追加確認するなど、かなりずさんな取材であることがうかがえる」と語った。1回1人約5千円の会費はワゴン社とも事前調整した額で、適切だったとの認識を示した。 市が進める定期船航路開設を巡り、本紙は11月23日付紙面で、ワゴン社が市側の支払った会費以上の会食を用意し、事実上「接待」した疑いがあると報じた。同月22日までに当日のコース料理の品書きなどを入手し、会食のあった3店舗に値段を確認。ワゴン社にも記事化前に取材を申し入れ、事実関係と見解を複数回尋ねた。回答はない。 中山市長は21日に本紙の取材に応じ、出張初日の高級ホテルの中華レストランでの会食について「値段は結構いくだろうと思った。帝国ホテルで食事するようなもの。帝国ホテルでフルコース取って5千円ってのはないでしょう」と答えた。一方で「ワゴン社が石垣市に来たときにはこちらが接待する。これはビジネスの世界や外交上でもあることだ」と話した。 野党側は2日、定期航路事業に関する特別委員会の設置を提案したが、賛成少数で否決された。(八重山支局・矢野悠希、社会部・吉田光)