イスラエルがヒズボラ指導者殺害 レバノン空爆、報復必至で新局面
【エルサレム共同】イスラエル軍は28日、レバノンの首都ベイルート南部にある親イラン民兵組織ヒズボラ本部を27日に空爆し、指導者ナスララ師を殺害したと発表した。ヒズボラも死亡を認めた。ナスララ師は地域大国イランの支援で、ヒズボラを30年以上率いた精神的支柱。ヒズボラ側の報復は必至で、昨年10月のパレスチナ自治区ガザでの戦闘を受けて始まった中東の緊張は新たな局面に突入する。 イスラエル軍のハレビ参謀総長は殺害発表後「これで終わりではない」と述べ、攻撃継続の考えを強調した。軍のハガリ報道官は「最大の敵の一人。世界はより安全になった」と主張した。 イラン国営メディアは28日、ナスララ師が死亡した空爆で、イラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」の将官も死亡したと伝えた。 交戦開始後、ベイルートに対する最大規模の空爆だったとみられ、ビル6棟が全壊した。軍はヒズボラ本部が「意図的に居住用ビルの下に造られていた」と主張。レバノン国営通信によると、6人が死亡し、90人以上が負傷した。ナスララ師の娘が死亡したとの報道もある。