神戸の敏腕投資家「購入したら目標株価に達するまで放置」投資すべき銘柄は「霞ヶ関キャピタル」に学ぶ
昨今、兼業投資家の活躍が目覚ましく、“億り人”を達成する人も増えてきている。しかし、8月に起こった令和のブラックマンデー以降、多くの投資家にとって苦しい状況が続いている。そんな中でも、兼業投資家で幾多の投資勉強会を主催してきたキリン@神戸投資勉強会(X:@yudu1105)氏は、「どんな投資手法であっても、焦って変なことさえしなければ、お金はちゃんと増えます」と話す。みんかぶマガジン短期連載「神戸の兼業投資家が教える、負けない兼業投資の秘訣」第2回は、銘柄選定における極意と良質な企業の見極め方について語ってもらった。
購入したら目標株価に達するまで放置
ーーキリン氏の銘柄選定の方法について教えてください。 『四季報』で、その企業の売上が毎年確実に増加しているかを確認しています。利益については投資段階では一時的に減少することもあるため、最近の動向を見て増加傾向にあるかをチェックしています。あと時価総額があまり大きくなく、PERが高すぎない銘柄が好きですね。 例えば、中期経営計画で「3年間で業績が倍になります」と宣言しているPER20倍の企業があったとします。これが実現すればPERは半分になりますよね。ただ、株価が上がらないまま3年後にPERが10倍を切るような状況になれば、途中に株価の上下があれど、さすがに上昇基調になるだろうと予想して購入することが多いです。 購入後の四半期決算で数字をチェックし、芳しくなければ損切りし、順調であれば途中の上げ下げを多少許容しながら保有するようにしています。 ーー本業がある方は、ずっとザラ場を見ていられるわけではないと思うのですが、注文などはどのように発注されているのでしょうか? 銘柄の板状況にもよりますが、頻繁に売買をしないため、まとめて購入して目標株価に達するまで放置することが多いです。売買の細かいタイミングまでは計っていません。リスクヘッジのためにも、段階的に購入するのが理想ではありますが。 ーーちなみに、段階的に購入されるのはどんなときですか? 銘柄に対して半信半疑の際は、数回に分けて購入することが多いです。一度購入してから次の決算を見て判断するという具合です。逆に、一気に購入するのは「しばらくポートフォリオの柱にしよう」と思える銘柄に出合ったときです。