建設費高騰のあおり、8小中統合の新たな学び舎が着工できない…入札も再入札も不調、随意契約も成立せず 鹿児島市・桜島学校 11日に住民説明へ
鹿児島市が整備する義務教育学校「桜島学校」の新築工事の入札が不調になった問題で、市が応札者に打診していた随意契約が成立しなかったことが10日、分かった。現在のスケジュール通りに整備することが困難となり、開校時期は、当初予定の2026年4月に間に合うかを含め、白紙となった。市教育委員会が、11日に桜島公民館で開く整備検討委員会で住民に説明する。 【写真】〈関連〉桜島学校の建設予定地=鹿児島市桜島横山町
市教委学校整備室などによると、市は10月着工を目指し、7月に入札を実施。作業員の確保が困難であることや資材費の高騰が理由で応札がないなど不調に終わったため、単価を見直した上で10月、再入札していた。 2回目も予定価格を上回って不調となり、市は応札者に随意契約の交渉を打診していたが、契約締結に至らなかった。このため学校整備に伴う電気や給排水衛生、空調設備の計六つの入札も取りやめた。 同室は「事業者決定に至らなかったことを重く受け止めている」と説明。計画通りの整備日程については「大変厳しい状況。まずは地域住民に意見を聞き、今後の進め方を検討したい」としている。 桜島学校は、桜島地域の全8小中学校を統合する市内初の9年制義務教育学校。桜島溶岩グラウンド第1(約2万7000平方メートル)に建設する。施設の延べ床面積は約1万平方メートル、工事費は47億円以上を見込む。
南日本新聞 | 鹿児島
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