「見る人が悩んでしまってもいい」…羽生結弦が『RE_PRAY』全12演目で見せた「覚悟」
プロ転向後、初のアイスショーとなる『プロローグ』(’22年11月)で、羽生結弦(28)はファンからの「“羽生結弦選手”と呼んでもいいのか?」との質問にこう答えた。 選手時代よりも進化している…!羽生結弦が見せた「覚悟の演技」 「現役時代より体力をつけて、いろんな表現ができるようになったつもり。これからも〝選手〟と呼んでいただけたらうれしい」 現役時代を超えるアスリート、そして表現者へ……「プロスケーター・羽生結弦」のセカンドシーズンがいよいよ幕を開けた。 11月4日にさいたまスーパーアリーナでスタートした自身初の単独ツアー公演『Yuzuru Hanyu ICE STORY 2nd “RE_PRAY” TOUR』。来年1月に佐賀市(SAGAアリーナ)、2月に横浜市(ぴあアリーナMM)と、計3都市を巡るアイスショーの初日は1万4000人の観客が会場を埋めた。最も安い席でもチケット代金は1万6000円。入場料だけで、優に億を超える収益をたたき出したとみられる人気ぶりだ。8月4日にSNS で結婚を発表して以来、初の公の場となったが、「ゆづ人気」は微塵も衰えていなかった。 今回の単独ツアーは自身が制作総指揮を務め、物語を執筆した。9月1日に開催を発表した際にはこうコメントした。 「たった一回しかない命、繰り返しできるゲーム、相反している二つの中で、それぞれでしか見つけられない大切なことがたくさんあると思っています。どちらの大切なことも、言葉たちとスケートに、託していきます。見てくださる方の中で考えて、過去が昇華されたり、考えすぎて逆に悩みが増えることもあるかもしれません。正解が一つではない問いの中で、そして、一度として同じにならない空間とスケートと演出で、見てくださる方、一人一人の中にしか生まれない世界の色を、感じていただければと思います」 今年2月の『GIFT』に続いてタッグを組んだ振付家のMIKIKOさんは「“羽生結弦”の表現に触れられることは、きっとこの時代を頑張って生きている私たちへのご褒美です」とコメントを寄せ、その仕上がりに期待感は高まっていた。