女子部存続の危機、明かされるよねの生い立ち...朝ドラ『虎に翼』第3週振りかえり(4月20日)・女は三界に家なし?
■ 女子部を卒業し、新たな一歩を踏み出す寅子
検証の結果、防虫剤入りのまんじゅうで人を死に至らしめるのは無理があるという結論に至る。すると、涼子が突然謝り、ある真実を明かす。実はこの日のために涼子が実際の判例を調べ直してみたところ、学長が法廷劇用に内容を改めていたことが判明し、「実際の判例では、加害者の女性の職業は女給でなく医者で、事件を起こす前に民事訴訟を起こして男性に勝訴しており、毒もチフス菌を利用していた」という。それをより観客からの同情を集めるため、無知でかわいそうな女性として話を改変していたのだ。 憤慨するよねが帰ろうとすると、寅子の母・はるは、劇は中止になってしまったが法廷劇の検証は無駄ではなかったこと、娘が同じ志を持つ仲間を得られたことに、女子部員たちへの感謝を伝える。すると、その言葉をきっかけに花江が突然泣き出し、寅子たちの輪に入れず「闘わない側の女性」として感じる疎外感や弱音を吐き始める。それをきっかけに、涼子や梅子、香淑たちも、自身が抱える不満や弱音を吐き出していく。 帰り際、一人弱音を吐かなかったよねに、寅子は「よねはそのままでいい、怒り続けることも、弱音を吐くのと同じくらい大事」と話しかける。歩み寄る寅子に戸惑うよねだったが、これを期に2人の距離は縮まっていく。それから一年半後、寅子たちは無事に女子部を卒業する。これからの3年間は、明律大学法学部に進学して男子学生とともに学ぶことになり、寅子たちは新たな一歩を踏み出すのだった・・・。 本作は、戦前戦後に女性法律家の草分けとして足跡を残した三淵嘉子(みぶちよしこ)さんをモデルに、日本初の女性弁護士でのちに裁判官となる一人の女性が、困難な時代のなかで仲間とともに道なき道を切り開いていく物語。土曜日はその週の振りかえり。