中日・大野雄大 チームに必要なこと/年男の決意
気づけばプロ入り2度目の年男。大野雄大は9月に36歳になる。年長者としての言葉は契約更改後の会見に表れた。 【選手データ】大野雄大 プロフィール・通算成績 「このままいっても、たぶん勝てないと思います。選手が一番やらないといけない。球団もそう、監督、コーチみんなが変わらないと強くならないと思う。いきなり山本由伸投手みたいなのがひょこっと出てこない。打者なら岡本和真選手(巨人)とか、村上宗隆選手(ヤクルト)みたいなバッターも出てこない。どうやったら出てくるのかなともっとみんな考えて、選手もどうやったらそうなれるのかと考えないと難しいのかなと思いますね」 言いたくないけど、言ったのが本音。耳が痛くなる立場の人間がいるのは百も承知だった。昨季は左肘手術のため登板試合は1試合だけ。リハビリに明け暮れて、最後に二軍で投げてシーズン終了となった。 今季へ向けて、自分のことだけに終始する発言をしてもよかった。「前にも似たようなこと言ったことありますよね」。確かに、ある。プレーでできなかったチームへの貢献。せめて、発言により何かしらの変化を促したかった。 チームは2ケタ敗戦投手が4人(小笠原慎之介、柳裕也、高橋宏斗、涌井秀章)も出た。打線はシーズン390得点。143試合制になってから、初めて400点未満の球団が現れたことになる。それが、昨年の中日だった。 球団初の2年連続最下位という現実。首脳陣は選手を生かし、大野雄はローテで回り続ける。険しい浮上への道のりを全員ではい上がるしかない。 写真=BBM
週刊ベースボール