ベニズワイ丸ごと「おいしい」 射水でカニ給食始まる
射水市新湊産のベニズワイガニを小学6年生が丸ごと1匹味わう「カニ給食」が8日、市内で始まった。元日に発生した能登半島地震による海底地滑りの影響もあって水揚げ量は減少しているが、新湊漁協は給食を継続した。小杉小では6年生95人がカニを味わえることに感謝しながら、射水を代表する旬の味覚に舌鼓を打った。 カニ給食は地域の自然や食文化に関心を持ってもらおうと旧新湊市時代から毎年実施されている。同漁協の塩谷俊之組合長によると、9月10日に初競りが行われてから水揚げに多少の回復傾向があることや、カニの漁師から「(カニ給食を)続けないでどうする。自分たちが頑張るから」と言われたことで継続が決まった。 同校でセレモニーが行われ、夏野元志市長が「漁が大変な中にも関わらず、楽しみにしているこどもたちのために、カニを支援してもらった。おいしさを家族や親戚、県外にも広めてほしい」と呼び掛けた。 同漁協女性部がカニの食べ方を指導した。児童は夏野市長と塩谷組合長らと一緒に悪戦苦闘しながらカニの身を取り出して味わった。加藤心結さん(12)は「身が大きくておいしい。初めて1匹食べるというぜいたくな経験ができた」と笑顔を見せた。今年度の給食は11月12日まで、市内全15小学校の743人が味わう。