「親子関係が良好になると、成績の伸びが変わる」医学部受験のプロが実感…親にしかできない〈隠れたナイスサポート〉の具体例
わが子の大学受験を応援したいけれども、自分では勉強を教えられない…。そのような無力感を抱く保護者の方は少なくないでしょう。難関を極める医学部受験ともなればなおさらです。しかし実は、勉強面以外にこそ「親にしかできないサポート」があるのです。日常生活で親が子に対してできることとは何か? 医学部受験専門予備校メディカ代表・亀井孝祥氏が解説します。
医学部合格を掴むための「親の役割」とは?
生徒・親・予備校。医学部受験は、三位一体になって行うものです。もちろん主体は生徒ですが、どこかが欠けてしまえば競争社会のなかで生き抜くことはできません。勉強の手助けは予備校の責任。勉強をするのは子どもたちの使命です。では親として、何をすべきなのでしょうか。 答えは「家族」という立場から、付かず離れず、受験生が合格するその瞬間までを見届けることです。というのも、長年の経験から「家庭からの温かいサポートがあるかないかによって、受験の結果が明らかに変わる」ということを身に染みて感じているからです。
たとえ受験のことはわからなくても、保護者も一緒に情報収集を
勉強そのものについては、プロに任せることが、子どもにとっても保護者にとっても最適でしょう。ただ、予備校任せで保護者の方が受験にまったくノータッチでいると、子どもは1人で戦っているような気持ちになり、心細くなってしまいます。親子関係が良好になると、成績の伸びが変わりますから、孤独を感じないよう、子どものメンタルはしっかり支えてあげることが重要です。 励ますための具体的な方法としては、情報収集を共に行うことが効果的です。たとえば、大学案内を一緒に読んで「いい大学だね」と話題にするだけで、子どもは、ほっとします。オープンキャンパスに着いていくのも「自分のことを見守ってくれている」と感じ、とても効果的です。 「受験のことは母親に任せきり」という父親の方も多いのですが、休日を利用して大学に足を運んでみましょう。「お父さん、受験のことはわからないけど、大学を一緒に見に行こうか」と、ぜひ子どもを誘ってあげてください。 大学見学した日が楽しい1日となって、親子の絆が強まれば、その大学への思い入れも変わってきます。「親に喜んでほしい」と素直に思えれば、その気持ちは必ず、受験勉強の原動力になるはずです。